阿木燿子からのメッセージ
2005月3月15日(火) 更新
一年発起ならぬ何十年発起。今、私は英語に燃えている。
長い間、英語を勉強し直したいと思いつつ、根が怠け者の私は、その努力を怠ってきた。
時として思い立って、高額な教材を買ってみたり、英会話スクールに通ってみたり、個人教授を付けてみたり。
しかし、どれも長続きしない。三日坊主とまではいかないが、二ヶ月もすると、何とはなしにその気が失せ、英語のことは頭の中から消えている。
その癖、いつも英語が喋れたら、どんなに良いだろう、という憧れだけは持ち続けていた。
そんな私が、今度はかなり本気なのである。コトの発端は英会話学校のNOVAだ。
二年前、NOVAは授業料が割引になるキャンペーンをやっていた。三月末までという広告に煽られて、私は二年前の三月三十一日、慌ててNOVAに駆け込み、会員になるべく申し込んだ。三百三十ポイント、金額にして五十四万円。期限は三年間だ。
そんな風に息せき切って会員になったのに、二年間、一度も行かなかった。忙しかったこともあるが、何だか億劫だったのだ。
NOVAではクラスを七段階に分けており、会員になると、まずレベルチェックを受ける。愚かにも私は、最低クラスだと恥ずかしいので、少し勉強してからにしようなどと考えていた。そうするとコトは大袈裟になり、また新たに参考書を買い込み、予習をしなければなどと考える。でも、考えるだけで実際は何もやらない。
そうこうしているうちに時は経ち、気が付いたらリミットまで後一年。この一年間のうちに始めないと、五十四万円がフイになる。
主婦としては(突如、こういう時、主婦感覚が鋭くなる)、無駄な出費は避けたい。一円だってドブに捨てるようなことはしたくない。そのためにはやるのだ。やるっきゃない。頑張ろう。
そう決意して、今年の三月からNOVAに通い出した。予習をする間もなく、一応レベルチェックを受けた。思えば喋れないから、英語を習うのである。いまさら見栄を張っても仕様がない。そう開き直ったら、急に気が楽になった。
コンスタントに一週間に二度、今は予約を取るようにしている。加えてこの三月にNOVAのスタッフに勧められて、コースを変更することにした。あと二十五万円を上ずみすれば、六百ポイントになるという。そうすると、一ポイントの単価が安くなるそうだ。
ヌヌッ、六百ポイント。総額にして八十万円近い。絶対、これは無駄にしてはいけない。必ず元をとってやる。
私のやる気の源はここにある。“主婦感覚”だって、立派な動機になるのだ。まァ、何でもその気になれば、こっちの勝ち、などと呟きながら、今、私はNOVAステューデントをしている。
阿木燿子